アフロ田中

WOWOWの漫画を原作にしたドラマ。
とても面白い。
https://www.wowow.co.jp/drama/afrotanaka/

「男子はすべからく、彼女がすごく欲しい」という前提で描かれている。
結婚は良いことだ。結婚しなのはへんだ。
結婚すれば必ず子供が欲しいはずだ。
というように。

昭和世代の自分にはとてもしっくりくるテーゼである。
しかし、平成以降の世代では必ずしもそうではないような気がする。

自分にしても、異性と付き合うのは苦手な方だ。
なにがなんでも彼女が欲しいと思わなかったし、
いろんな障害を乗り越えて彼女を作ろうとするモチベーションも弱かった。

でも、これは世間一般的には、「普通じゃない」ということになる。
なんとなく肩身が狭い、劣等感を周囲からもたらされてしまう。
もし、そいういった外部からの圧力がなかったとしても
勝手に自分の中でそう思い込んでしまっていた。

今となっては、どうしてそんなふうに思っていたのか
不思議になる。

個人の意志というより、社会的な要請、社会的動物としての人間の本能なのだろう。

「夫婦」」「家族」という概念も人間が作り上げてたものだ。

人間の身体は何万年を進化していない。変わらない。
だから、性欲、食欲などの本能に直結する部分はかわらない。

動物学者は、つがい、親子の行動は愛情にもとづいていないと言う。
たんなる本能、条件反射的な(パブロフの犬的な)行動としてとらえている。
人間がそれを見て「愛」だと思うのは、
人間の概念から類推してそう思うにすぎないと。
なんとも 味気ないが。


なんで、アフロ田中を観てそう感じたのだろうか?
たぶん、あまりにもピュアなカップルのデフォルメされた行動パターン
が描かれているからだろう。

そもそも、そういった違和感を生じさせるのもエンターテイメント作品の
醍醐味だろう。

アフロ田中シリーズは2002年に開始してもう17年も続いてそうだ。
いまでも読み継がれているということは、時代が変わっても
人間の根っこの部分は変わらないという証拠だろう。