新しい専門外の分野の仕事を始める

新しい専門外の分野の仕事を始める場合、昔は人に聞く、その分野の専門書を読む、勉強する、学校に行く、セミナーに参加する....等の方法があった。でもとても時間が掛かる。今はインターネットがあるから、それなりの情報に直ぐに行きつくことができる。


昨日見た、プロフェショナルの川上量生の番組で、新しい未来のネット高校の集客率の低迷に対する対策会議で、川上から唐突に中国語講座を新たに加えたらどうか? と提案があった。皆困惑していた。本当かどうか分からないけれど、担当者はネットの英語学習のマーケット規模に比べて中国語学習のマーケットは1/10しなかいというような記事で、とても悲観的な感触を受けていた。情報はネットに蔓延している。真実、意見、憶測等が入り交じった膨大な情報を自分がどう咀嚼して真実に迫れるかのスキルがこれから重要になってくる。
当該の記事にしても未来については記者の推測に過ぎない。


一人さんの微差の追求とは真逆の、ヒット、ホームラン狙いの戦略である。
皆がやっていないから、やる価値があるとう視点なら一致している。
悩ましいケース。
だれも未来を正確に予想することなんてできない。

さて、横道にそれた。
元に戻そう!


自分自身、光学の晩強を10年間くらいやっているが旧来の方法で取り組んだ。
確かに、途中実務を通じて確実にスキルアップはできているが、結局今のレベルは「分からないことが、分かってきた」、「どうすれば分かるかなんとなく分かる」のレベルである。とはいえ何の分野でも同じことだろう。
一つの分野を深く追求していくと、結局他の分野との共通した暗黙知のような境地に到達してくる。


今はパソコン全盛の時期なので、シュミレーションできるソフトも多数ある。また設計支援ツールも色々ある。
然しながら、シミュレーションを自分でプログラミングしているわけではないので
パロアルト研究所にいた、のアラン・ケイ的に言うと、プログラミングをプログラミングするツールは未だ存在しないということだろう。


光学におけるZEMAX、メカ設計におけるSolidWorksは確かに計算作業は自動化可能だが、自分でプログラミングしている訳ではないので、データの取り扱い、処理が理解されていない。
しかし、これらのいっけん便利で何でもできそうなツール(ソフト)を使う場合、まず最初にこのツールのオペレーションを覚えることに多大な時間を費やしてしまう。自分は先にロジックありきで説明される方が頭へ入ってくる。オペレーションを繰り返して体で覚える事が苦手である。(ほんとかな??? ただそう決めてるだかかも)
自分の場合、ZEMAX、SolidWorksのオペレーションに多大な時間を費やしてしまった。
一時期、システム事業部の光学Gで光学系の鏡筒メカ設計をそこのメカ設計の担当者:田邊さんに習いながら作業を進めたことがあった。しかし、殆どの時間はSolidWorksのオペレーションに四苦八苦して無駄な時間を費やして、本来の鏡筒メカ設計のノウハウを十分吸収できないで終わった。


振り返ってみると、俯瞰してみると、だんだん明らかになってくる。
卵が先かニワトリが先か? の議論になってしまうので、あくまでも結果論しか言えないのであるが....。
でも、無駄ではないと思うので書き残そう。


今の境地で俯瞰してみる。
光学、鏡筒メカ設計を使って光学系構築、計測の経験をした。
それは机上の本、ネット、理論、ソフト上の計算結果だけこねくり回しても決して結論は出ない。
暗黙知は蓄積されない。これらはただの道具、ツールに過ぎない。
プログラミングに例えて言うと、いくらプログラミングを勉強しても価値は想像できない。稚拙でも動くプログラムを作って動作させてリアルなフィードバックを得て、はじめて事が動き出して価値が生まれてくる。暗黙知が蓄積し始めるということ。


例:
光学設計をZEMAXでシミュレーションしてみる。実際に作って計測してみる。そうすると一致しない。
そこで、果たしてこのシミュレーション条件は正しかったのか? という愚問がわく。
そして、調べて考えて、シミュレーションパラメータを変えてみる。そしたら前より一致した。どうして???
そしてそのロジックを調べる(ネット、本、人)、そして又考える。
このループを繰り返す。


この10年間の光学設計+メカ設計(主に鏡筒メカ設計)、そして設計の為にソフト:ZEMAX、SolidWorks の習得
の為に個人でWebから探しあてた、自分に有用であった実践的な知識を個人のブログで公開してる奇特な方々のURL

機械設計メモ
http://blog.livedoor.jp/shiba_makoto-c1vv9a084dhea/archives/%E5%8A%A0%E5%B7%A5%E6%8A%80%E8%A1%93%E8%80%85%E3%81%8C%E8%A8%AD%E8%A8%88%E8%A3%BD%E5%9B%B3%E3%82%92%E5%A7%8B%E3%82%81%E3%81%A6%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8.html目指せ光学設計者!駆け出しエンジニアのレンズ設計&ZEMAX学習帳
http://zemax.seesaa.net/article/381322526.html
光学サロン
http://www.lensya.co.jp/010/
レンズ屋
http://www.lensya.co.jp/
光と光の記録
http://www.anfoworld.com/Lights.html


仕事で技術系の知識を探す場合、数式や理論だけ(教科書の載っているような)の情報はあまり役に立たない。
それよりも現場で実際に設計・製作作業をしている技術者の生の声を繁栄したブログが有用である。
然しながら、あまりに専門的であったり、ニッチであったり、読者の理解度も多種多様であったり、間違ったことをアップすることに過度に恐れたり、エビデンスのない単なる個人的な見解であったり、仕事の内容なので守秘義務にふれないかどうか悩んだり....。と、仮に執筆に十分な知識があったとしても障壁は高い。


こころらへんがプログラミングのオープンソースの流れてチョット違う感覚がある。
又、実際に試すにはそれなりの設備、場所、時間、費用、経験が必要で、どうしてもこれらのリソースの要らないもしくは少なくて済む机上の計算、ソフト上のシュミレーションで終わってしまう傾向にある。
新入社員教育で常に新人が研修に回ってくる。むろん彼らは理解の大学、大学院を優秀な成績で卒業してきたエリート達なのだが、物作りを旨とする我が社の社員としてとても寂しい思いをすることがしばしばある。というのは、趣味でも遊びでも何か物を自分自身で作ったことのある経験者がととも少ないという事である。
私達の時代は子供男子の趣味でプラモデス作りはメジャーだった。それもいまのガンプラみたいに簡単に組立るだけとか、色も最初からついているとかではなく、それこそニッパ、セメダイン、ラッカー塗料で自分で作り上げるのが普通だった。キットは完成品よりも普通安かった。
こんな事を書くと、単なる年寄りの懐古趣味かと思われる。それも一理あるが、なんとなく寂しい。


生の製作現場の熱き熱量を感じたい! 特に若者には。
まあ、それはさておき、自分の事を考えよう。



先に紹介したブログ達も最初から多くの読者を期待して始めた訳ではないと思われる。
日々、感じられる技術者としての性てきな内からの叫びみたいなものを自分の外へ外化したのだと思う。


ということで、自分も何かしらの生の技術的情報の発信を試みることにする。但し、その技術の真偽は問うのはこのさい無視して前へ進もう!!!